◎ハイチの治安は2021年7月のモイーズ大統領暗殺と8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
中米ハイチの首都ポルトープランスにある市場で4日未明、火災が発生した。
AP通信によると、火災はポルトープランスのペティオンビルにあるストリートマーケットで発生。数千ドル相当の農産物などが焼失した。
この市場は地元でシャダ(Shada)と呼ばれていた。
市場に出店していた人々も消火活動に参加したが、炎の勢いに押され、避難を余儀なくされた。消防によると、今のところ死傷者は確認されていないという。
APの取材に応じた男性は「数百ドル分の農作物をすべて失った」と述べた。
別の女性は「銀行に借りたお金で店を出したのに...」と嘆いた。
ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
ポルトープランスでは半年ほど前から複数の武装ギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げており、国連はこの争いで民間人数百人が死亡または行方不明となり、数十万人が国外に逃亡したと推定している。
火災で店を失った数人がSNSにコメントを投稿している。「どうしてこんなことに...」「俺たちは何を間違えたんだ...」「政府は何もしてくれない。補償もない...」
APによると、市場の関係者とみられる人々がブルドーザーで瓦礫の撤去を始めたという。
この市場ではバナナ、炭、山芋、ほうれん草などを売るために毎日数百人が集まり、好きなように店を出していた。
火災の原因は明らかになっていない。