◎行政と司法のウェブサイトに対するサイバー攻撃は14日に確認され、複数のサイトが閲覧不能になった。
国際ハッカー集団「アノニマス」がグアテマラ政府のウェブサイトを攻撃し、クラッシュさせた。政府当局が15日、明らかにした。
それによると、行政と司法のウェブサイトに対するサイバー攻撃は14日に確認され、複数のサイトが閲覧不能になったという。
アノニマスはX(旧ツイッター)に声明を投稿。「先住民族の抗議デモに連帯するものであり、我々は街頭で汚職や不処罰と闘う国民を支援する」と書き込んだ。
デモ隊は来年1月に就任する予定のアレバロ(Bernardo Arévalo)氏が検察当局の弾圧に直面していると主張し、ジャマテイ政権に政治的迫害をやめるよう要求。2週間ほど前から司法長官の辞任を要求している。
選挙管理委員会は先月末の大統領選・決選投票でアレバロ氏の勝利を宣言。得票率はアレバロ氏が58%、右派のトーレス(Sandra Torres)候補が37%であった。
その後、トーレス氏は票の集計方法に異議を唱えて裁判所に告訴状を提出。最高裁はこれを認めなかったが、検察が強制捜査に踏み切り、左派と右派の対立に発展。未曽有の大混乱に陥った。
検察はアレバロ氏の自宅や選挙事務所を数回家宅捜索している。
地元メディアによると、アノニマスは中央政府、司法府、農務省、大統領府などのウェブサイトに攻撃を仕掛けたという。復旧したサイトもあるが、多くが閲覧できない状態である。
当局は「国家安全保障にかかわる問題」とアノニマスを非難。捜査に当たっていると説明した。
デモ隊は司法長官、検察庁長官、最高裁判事などの辞任を要求。ジャマテイ政権の関係者が民主主義を危険にさらしていると主張している。