◎議会が国際女性デー(3月8日)に可決した「声明と家族の保護法案」は国際的な批判と懸念を巻き起こした。
2022年3月12日/グアテマラ、首都グアテマラシティで行われた中絶法に反対するデモ(Moises Castillo/AP通信)

グアテマラ議会は15日、妊娠中絶の罰則を強化し、同性婚を禁止し、学校での性の多様性の議論を禁止する物議を醸す法案を棚上げする決議を賛成多数で可決した。

議会が国際女性デー(3月8日)に可決した「声明と家族の保護法案」は国際的な批判と懸念を巻き起こした。

法律が施行されると、妊娠中絶に対する3年以下の懲役が10年以下になり、さらに、中絶手術を行った医師や看護師などにも重い罰則が科されることになる。

また、事実上禁じられている同性婚を明確に禁止し、学校では出生時の性別に反する多様性の教育、LGBTQ関係の教育や議論が行えなくなる。

ジャマテイ大統領は先週、法案は明らかに違憲であり、署名すれば国際条約に違反することになると懸念を表明し、拒否権を行使すると発表していた。

グアテマラの憲法は女性の生命が危険にさらされている場合のみ、中絶を認めている。

メキシコ、アルゼンチン、コロンビアはこの2年間で中絶の罰則を見直したが、一部の中南米諸国は法律で固く禁じており、エルサルバドルは女性の生命を救うための中絶も認めておらず、多くの女性が懲役20~30年以上の禁固刑を言い渡されている。

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