グアテマラ政府が非常事態宣言、ギャング暴力で警察官7人死亡
これは首都グアテマラシティを中心に発生した暴力事件で、少なくとも7人の警察官が殺害されたことを受けた措置であり、治安体制を強化し組織犯罪と対峙する政府の決意を示すものだ。
-1.jpg)
グアテマラのアレバロ(Bernardo Arévalo)大統領は18日、ギャング暴力の激化を受け、30日間の非常事態を宣言した。これは首都グアテマラシティを中心に発生した暴力事件で、少なくとも7人の警察官が殺害されたことを受けた措置であり、治安体制を強化し組織犯罪と対峙する政府の決意を示すものだ。
暴力の発端は南部エスクイントラ県の3つの刑務所での暴動であった。受刑者たちは団結して看守らを人質に取り、刑務所当局が一部のギャングリーダーから「特権」を剥奪したことに抗議したと見られている。これに対応し、当局は数百人の特殊部隊を投入し、人質となっていた職員らを救出、刑務所の支配権を取り戻した。職員たちは全員解放されたと伝えられている。
刑務所制圧の直後、グアテマラシティとその周辺でギャング構成員による警察官への報復攻撃が少なくとも10件発生した。内務省によると、この襲撃で7人の警察官が死亡し、10人以上が負傷したという。治安部隊はこれまでに7人のギャング構成員を逮捕し、2丁のライフル銃と2台の車両を押収したと報告している。1人のギャング構成員が銃撃戦の末、死亡した。
アレバロ氏は声明で、「ギャングと交渉するつもりはなく、治安の確保に全力を尽くす」と強調した。非常事態宣言は直ちに効力を発するが、議会の承認を要する。憲法上、重大な暴力や組織犯罪の脅威に対しては憲法上の権利である集会・移動・抗議の自由などを一時的に制限できると規定されている。アレバロ氏はこの措置が国民の安全を守り、治安機関が全戦力を投入するために必要だと説明した。
暴動と襲撃を受けて、教育省は全国の学校を閉鎖し、住民に不要不急の外出を控えるよう呼びかけた。また軍と警察によるパトロールが強化され、刑務所周辺および主要都市部の治安維持に当たっている。
今回の事件では中米を代表するギャング「バリオ18」や「マラ・サルバトルチャ(通称MS-13)」の影響が指摘されている。この組織は中米で長年にわたり勢力を保持し、犯罪や麻薬取引に深く関与してきた。アレバロ政権は厳格な治安対策によりギャングの影響力を弱め、国民の安全を守る方針を打ち出している。
専門家はグアテマラの治安情勢が依然として不安定であることを指摘する。刑務所内外のギャングネットワークの強さ、司法・警察制度の限界、経済的な困難などが複合的に絡み合い、暴力の根絶を困難にしている。今回の非常事態宣言は短期的な治安強化策として機能する可能性はあるが、中長期的な治安改善には包括的な社会政策と司法改革が不可欠だとの見方が強い。
