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▽ハイチの治安は2021年7月のモイーズ大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
ハイチ、首都ポルトープランス、民間のボランティアが運営する避難所(ロイター通信)

国連の専門機関である国際移住機関(IOM)は14日、中米ハイチの国内避難民の数が昨年1年間で3倍に増加し、100万人を超えたと明らかにした。

IOMは声明で、「首都ポルトープランスにおける執拗なギャング暴力が、同地での避難民の倍増に拍車をかけ、医療やその他サービスが崩壊し、飢餓のリスクを高めている」と報告した。

またIOMは「最新のデータから、104万1000人もの人々がギャングの暴力により何度も避難を余儀なくされ、苦闘していることが明らかになった」と述べた。避難民の半数以上が子供である。

IOMによると、23年12月時点の避難者数は31万5000人であった。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

ポルトープランスでは2年以上前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。

ポルトープランスの80~90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

ポルトープランスと周辺地域の暴力は昨年10月頃から激化。中部アルティボニット県では地元のギャングが複数の地区を襲撃し、市民少なくとも115人を虐殺した。逮捕者は出ていない。

IOMは昨年1年間で約20万人が隣国ドミニカなどから強制送還された結果、避難者数が急増したと指摘している。

それによると、ポルトープランスの避難所の数は昨年1年間で73から108に増加したという。

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