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カナダ冬季五輪元代表、麻薬密売容疑で逮捕、メキシコから米国に送還

容疑者は2002年ソルトレークシティ冬季五輪にカナダ代表として男子パラレル大回転に出場。その後、麻薬密輸組織の首謀者になったとされる。
2026年1月23日/米カリフォルニア州オンタリオ、FBIの記者会見(AP通信)

カナダの元スノーボード選手であるライアン・ジェームズ・ウェディング(Ryan James Wedding、44歳)容疑者がメキシコで逮捕され、米国に送還された。米連邦捜査局(FBI)が23日、明らかにした。それによると、容疑者は国際的な麻薬密輸組織を統率し、証人殺害に関与した疑いなどからFBIの最重要指名手配犯リストに掲載され、当局が1500万ドルの懸賞金をかけていた。

容疑者は2002年ソルトレークシティ冬季五輪にカナダ代表として男子パラレル大回転に出場。その後、麻薬密輸組織の首謀者になったとされる。米司法省やFBIの発表によると、容疑者はコロンビアからメキシコ、カリフォルニア州を経て米国およびカナダに大量のコカインを運搬する広域的な薬物取引網を運営していたという。FBIのパテル(Kash Patel)長官はこの組織を「現代のエル・チャポあるいはパブロ・エスコバルに匹敵する」と表現していた。

当局は容疑者が複数の別名、「エル・ヘフェ(El Jefe)」や「パブリック・エネミー(Public Enemy)」といった通称を使用していたと報告している。また捜査の中で、同容疑者が証人を黙らせるために殺害を指示した疑いも浮上しており、コロンビアのメデジンで証人とされる人物が飲食店で射殺された事件は、この指示と関連しているとみられている。こうした殺人教唆や組織的な犯罪行為への関与は、連邦捜査当局が最も重大視する容疑の一部だ。

FBIによると、容疑者は10年以上にわたり逃亡生活を送っていたという。捜査は北米全域に及び、これまでに36人以上の共犯者が逮捕され、薬物や武器、高級車、芸術品など多数の資産が押収されている。また、容疑者はカナダでも別の麻薬関連容疑に関与したとされ、王立カナダ騎馬警察(RCMP)も捜査に参加していた。

逮捕はメキシコで行われ、地元当局の協力のもと、FBIが捜索を続けていた。司法省高官や捜査責任者は、国際的な法執行機関との連携が今回の成功につながったと評価し、麻薬犯罪や組織犯罪に対する取り締まりの重要性を強調している。容疑者はカリフォルニア州の連邦裁判所に出廷する予定であり、終身刑に処される可能性がある。

FBIの最重要指名手配犯リストは、国内外で重大な犯罪に関与したと疑われる逃亡者を対象とするもので、厳しく追及されることになる。これまでに懸賞金がかけられた手配犯の逮捕は成果として評価されており、今回の逮捕は国際的な麻薬取引網の壊滅に向けた大きな一歩と見なされている。

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