エルサルバドル大統領、野良犬・野良猫への対応模索中
派手な演出を好み、政府広報機関を巧みに操るブケレ氏がどのような解決策を模索しているかは不明だ。
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3年以上に及ぶ非常事態宣言で国内のギャング組織を壊滅させたエルサルバドルのブケレ(Nayib Bukele)大統領が野良犬と野良猫への対応に乗り出している。
ブケレ氏は先週、X(旧ツイッター)への投稿で、「「数千匹の犬や猫が路上で暮らしている。残酷な手段を用いずにこの状況を変えたい。資金は確保済みだが、ラテンアメリカにおけるモデルケースとするため専門知識を持つパートナーを探している。協力してくれる方はいませんか?」と書いた。
派手な演出を好み、政府広報機関を巧みに操るブケレ氏がどのような解決策を模索しているかは不明だ。ブケレ氏は壮大な解決策を必要とする問題に惹かれる傾向がある。
地元メディアによると、ギャングが大嫌いなブケレ氏は愛犬・愛猫家で、動物保護に特別な思い入れがあるようだ。
ブケレ氏はサンサルバドル市長時代に野良犬の「シアン」を受け入れた。
政府与党は2021年の刑法改正で動物虐待に対する罰則を導入。4年以下の懲役と罰金刑の対象とした。
エルサルバドルでは、野良犬や野良猫が多く見られる。特に都市部や郊外では、道路脇や公園、市場周辺などで自由に歩き回る姿が日常的だ。これらの動物の多くは飼い主がおらず、食べ物を探してごみを漁ったり、人々に餌をもらったりして生きている。繁殖制限が十分に行われていないため、野良動物の数は増加傾向にある。
また、エルサルバドルでは動物保護の法整備や意識が十分に行き届いておらず、保護施設も限られている。そのため、病気にかかっていたり、けがをしていたりする動物も多い。一方で、地元の動物保護団体やボランティアによって、避妊去勢手術や保護活動が少しずつ進められているのも事実である。今後は行政と地域社会が協力し、野良動物の問題に取り組んでいくことが求められている。