エルサルバドル議会、財政改革法案を可決、IMF融資へ

これは中長期の債務目標を設定する財政ルール、中期の財政枠組み、および法律に従って予算を作成・承認するよう義務付けるとしている。
中米エルサルバドルのブケレ大統領(ロイター通信)

中米エルサルバドルの議会(一院制、定数60)は10日、債務の抑制と財政を強化することを目的とする法案を賛成多数で可決した。国際通貨基金(IMF)はこれを融資の条件としている。

議会は賛成59ー反対1で法案を可決。ブケレ(Nayib Bukele)大統領の署名で成立する。

これは中長期の債務目標を設定する財政ルール、中期の財政枠組み、および法律に従って予算を作成・承認するよう義務付けるとしている。

また財政データと中期財政見通しの公表も義務付ける。

与党・新思想党(NI)は声明で、「この法律が財政の透明性を確保し、5年間の中期目標として債務をGDP比70%まで削減する見通しである」と述べた。

IMFとブケレ政権は先月、1.4億ドルの融資(40ヶ月間)の審査後、約1.2億ドルを先行融資することで合意に達した。

残り0.2億ドルは今回の法案が成立次第、適切な時期に融資するとしている。

IMFは5月の声明で、「エルサルバドルの財政再建は歳出削減と進行中の支出抑制を通じて継続され、政府は今年以降の再建に向け、公務員制度と年金制度の改革計画が策定中である」と述べていた。

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