キューバ大統領、米国によるベネズエラ攻撃を非難
キューバがベネズエラを強く支持する背景には、両国間の深い経済・社会的結び付きがある。
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キューバのディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)大統領は1月3日、米国によるベネズエラに対する軍事行動を強く非難し、国際社会に緊急の対応を呼び掛けた。
共産党を率いるディアスカネル氏は首都ハバナの在米国大使館前で演説。米国の行為を国際法違反と非難した。またディアスカネル氏はこの行動について、平和を脅かす攻撃であり、いかなる脅威も与えていない国に対する軍事的侵略だと主張した。
トランプ(Donald Trump)大統領は同日、ベネズエラ政府に対して大規模な軍事作戦を実施し、独裁者のマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領を拘束したと発表した。マドゥロ氏とその妻はニューヨーク州に移送中とみられる。米国はベネズエラの治安や麻薬取締り、民主主義回復を掲げて行動を正当化する一方、ディアスカネル氏はそれを明確な主権侵害と非難した。
ディアスカネル氏は演説で、「ラテンアメリカとカリブ海地域は平和ゾーンであるべきだが、それが今、残酷に侵されている」と強調。米国の作戦を「勇敢なベネズエラ国民に対する国家テロリズムである」と述べた。併せて、国際社会がこの軍事的攻撃に対して明確な立場を示し、米国政府に責任を問うべきだと訴えた。
ベネズエラはこれに先立ち、領土に対する米国の軍事的行為を強く非難し、外部からの侵略とみなして国民の結束を呼びかけている。非常事態宣言が発令されるなど国内は緊張状態が続いており、軍や治安部隊の動員も報じられている。複数の国が米国の軍事行動を非難し、国連安全保障理事会での議論や国際法尊重の必要性を訴える動きも出ている。
キューバがベネズエラを強く支持する背景には、両国間の深い経済・社会的結び付きがある。ベネズエラは長年にわたりキューバへの石油供給の主要な供給国であり、医療や教育など多くの分野で協力関係が築かれてきた。このため、ベネズエラ情勢の不安定化はキューバ国内のエネルギー供給や経済状況にも重大な影響を与えるとの懸念が強まっている。
キューバ国内では、米国の軍事行動に反対する声が広がり、国会でも非難決議が採択された。国会議長は国際社会に対し、米国の侵攻的な行為を拒否し、地域の平和と安定を守るための行動を求める声明を出した。声明では、ラテンアメリカとカリブ海地域は「平和ゾーン」として尊重されなければならないと訴え、武力行使に対する明確な反対を示した。
国際社会の反応は分かれている。ロシアや中国、イランなどは米国の行動を強く非難し、国際法違反であると非難する一方、米国と同盟関係にある一部の国は軍事介入を支持する意見を示している。このため、ベネズエラ情勢は国際的な緊張を高める要因となっており、今後の外交・安全保障上の行方が注目される。
ディアスカネル氏は演説を締めくくる際、「祖国か死か、我々は勝利する」と述べ、キューバとベネズエラの連帯を強調した。両国は引き続き国際的な支援を求めつつ、米国の軍事的圧力に対して結束して対応する姿勢を示している。
