▽キューバの発電所と送電網は老朽化し、稼働に苦慮している。さらに同盟国のベネズエラとロシア、メキシコからの石油輸入が減少した昨年、危機が拡大した。
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中米キューバで14日夜、変電所のトラブルによる大規模停電が発生した。
共産党によると、首都ハバナ近郊の基幹変電所で不具合が起き、全国に波及したという。
キューバでこのような停電は珍しくない。AP通信は電力関係者の話しとして、「数百万人が影響を受けている」と報じた。
停電は14日の午後8時頃に発生。15日の夕方までにインターネットと電話サービスは大方復旧したようだ。
共産党の報道官は国営テレビで、「病院などの重要インフラを維持するために必要な措置を講じている」と述べた。
国営電力会社は15日、「変電所で復旧作業を進める間、全国の送電網を制御して電力をコントロールし、数十の地域への送電を再開できた」と述べたが、トラブルの詳細には言及しなかった。
この規模の停電が発生したのは過去6カ月で4回目。一部の自治体は20万世帯以上が復旧したと述べているが、詳細は不明だ。
キューバの発電所と送電網は老朽化し、稼働に苦慮している。さらに同盟国のベネズエラとロシア、メキシコからの石油輸入が減少した昨年、危機が拡大した。
昨年末のブラックアウトではハバナの中心部を除くほぼ全て地域で停電が発生。900万人以上が影響を受けたと推定されている。
キューバはパンデミック以来、史上最悪の経済・エネルギー危機に直面しており、計画停電が常態化。1日数時間は当たり前、長い時は10時間を超える。