◎キューバの発電所と送電網は老朽化し、稼働に苦慮している。さらに同盟国のベネズエラとロシア、メキシコからの石油輸入が減少した今年、厳しい現実に直面した。
中米キューバで4日未明に発生した大規模な停電について、当局は5日、送電網の復旧が完了したと明らかにした。
現地メディアによると、停電は5日朝までにおおむね解消したという。
当局は声明の中で、「これまで通り、1日5時間の計画停電を維持する」と述べた。
キューバの発電所と送電網は老朽化し、稼働に苦慮している。さらに同盟国のベネズエラとロシア、メキシコからの石油輸入が減少した今年、厳しい現実に直面した。
現地メディアによると、10月に上陸したハリケーン・オスカーの復旧作業が完了する目途は立っていない。このハリケーンでは少なくとも6人が死亡、全土で停電が発生した。停電の復旧には4日を要した。
11月にはハリケーン・ラファエルがカテゴリー3の勢力で上陸し、再び送電網に大打撃を与え、全土で停電が発生した。
キューバはパンデミック以来、史上最悪の経済・エネルギー危機に直面しており、計画停電が常態化。1日数時間は当たり前、長い時は8時間を超える。
当局は計画停電について、「過去数ヶ月間と同じように地域をブロック分けし、毎日5時間の停電を実施するという現在のやり方を継続する」とした。
キューバの送電網はこの数ヶ月、厳しい運用を余儀なくされ、計画停電のピーク時には国土の半分以上が停電する。
停電の主な原因は燃料不足とインフラの老朽化である。首都ハバナでも多くの市民が薪を使って料理したり、近くの貯槽池で水を汲み、トイレを処理したり、食器を洗ったりしている。