◎共産党は例年、メーデーを大成功させるために膨大な資源を投入し、全国の労働者をハバナに集めていた。
キューバ共産党は深刻な燃料不足を理由に、国際労働者の日(5月1日)に開かれる労働者の祭典、メーデーを中止すると発表した。
首都ハバナの革命広場には毎年、数十万人の労働者が全国各地からバスで集合する。
1959年の革命以来、経済的な理由でメーデーが中止になったのは初めて。
国営テレビによると、都市部のガソリンスタンドではこの数週間、連日長蛇の列ができ、給油できないことも珍しくないという。
ディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)大統領は先月、同盟国との石油取引が制限され、需要を満たすことが困難になっていると述べていた。
キューバは米国の厳しい経済制裁下にあり、石油を処理する設備も限られている。
最大の石油供給国であるベネズエラからの輸入はこの数年で50%も減少している。
専門家によると、米国の制裁下に置かれるベネズエラも深刻な問題を抱えており、同盟国への輸入が難しくなっているという。
燃料不足はキューバ市民の生活危機に拍車をかけている。
国営テレビによると、キューバ市民の一般的な月給は150〜200ドル。食用油は1リットル30ドルもする。
共産党は例年、メーデーを大成功させるために膨大な資源を投入し、全国の労働者をハバナに集めていた。
1959年の革命以来、メーデーが中止されたのはコロナの大流行時のみ(2020年と21年)であった。
国営テレビによると、共産党主催のメーデー集会は中止が決まったものの、各自治体のイベントは行われる予定。