◎国営テレビは国境警備隊の話を引用し、「移民たちは米国に到着したと思い込んでいた」と報じている。
2021年7月10日/メキシコと米国の国境付近、亡命希望者たち(Getty-Images/AFP通信)

キューバ政府は30日、南部の海岸にハイチの亡命希望者141人が流れ着いたと発表した。

国営テレビによると、人々は8日前にハイチの首都ポルトープランスを出発し、米フロリダ州マイアミを目指していたという。

国営テレビは国境警備隊の話を引用し、「移民たちは米国に到着したと思い込んでいた」と報じている。

国境警備隊によると、141人のうち22人は子供で、妊婦も含まれているという。

一行は海岸で健康チェックを受け、移民収容施設に連行された。

中米の島々から米国を目指す人身売買組織の船がキューバ沿岸に流れ着くことは珍しくない。ハバナ政府も密航者が増えていると報告している。

5月下旬にはキューバ北岸にハイチの移民842人が流れ着いた。この一行もフロリダを目指していたとみられる。

米沿岸警備隊は今週、プエルトリコ沖の無人島近くで中米の亡命希望者68人を救助した。この事件では5人の死亡が確認されている。

この事件の数日前にはバハマ沖でハイチ人を乗せたボートが転覆し、少なくとも17人が死亡した。

ハイチの治安は昨年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺事件と8月に西部で発生したM7.2の大地震でほぼ崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

ポルトープランスでは数週間前から2つのギャングが地域の支配権をめぐって激しい戦闘を繰り広げており、国連によると、7月中旬以降の死者、負傷者、行方不明者は確認できているだけで470人を超え、数千人が避難を余儀なくされた。

2022年5月25日/キューバ、ビジャクララの避難所、ハイチの亡命希望者たち(Ramon Espinosa/AP通信)
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