◎キューバはパンデミック以来、史上最悪の経済・エネルギー危機に直面しており、計画停電が常態化。1日数時間は当たり前、長い時は8時間を超える。
中米キューバの送電網が再び崩壊し、数百万世帯が停電した。現地メディアが4日に報じた。
共産党当局によると、同国最大の石炭火力発電所が4日未明に停止したという。原因は明らかになっていない。
大統領府の報道官はX(旧ツイッター)に声明を投稿。電力会社が復旧作業を行っていると書き込んだ。
キューバの発電所と送電網は老朽化し、稼働に苦慮している。さらに同盟国のベネズエラとロシア、メキシコからの石油輸入が減少した今年、厳しい現実に直面した。
ロイター通信は首都ハバナの住民の話しとして、「毎日計画停電が行われているので、それほど驚かない」と報じた。ハバナは政府庁舎や一部の大きなホテルを除き、ほとんど真っ暗になった。
停電エリアは明らかになっていない。ソーシャルメディア上では他の地域でも停電が発生しているとの報告がある。
キューバでは10月に上陸したハリケーン・オスカーの復旧作業が続いている。このハリケーンでは少なくとも6人が死亡、全土で停電が発生した。停電の復旧には4日を要した。
11月にはハリケーン・ラファエルがカテゴリー3の勢力でキューバに上陸し、再び送電網に大打撃を与え、全土で停電が発生した。
キューバはパンデミック以来、史上最悪の経済・エネルギー危機に直面しており、計画停電が常態化。1日数時間は当たり前、長い時は8時間を超える。
さらに食料不足とインフレが危機に拍車をかけ、数十万人が国外に逃亡。その大半が米国を目指している。