キューバ共産党、51人の受刑者を釈放へ、バチカンとの協議受け
具体的に誰が釈放されるのかは明らかにしていない。
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キューバ共産党は12日、国内の刑務所に収監されている51人を近く釈放すると発表した。それによると、この措置はバチカンとの良好な関係や人道的配慮を背景とした「善意の精神」に基づくもので、国内外で注目を集めている。
キューバ外務省は声明で、釈放の対象者はすでに刑期の大部分を終えており、刑務所内で良好な行動を示してきた人々だと説明した。ただし、具体的に誰が釈放されるのかは明らかにしていない。釈放は数日以内に実施される予定である。
この発表はディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)大統領が国内外の問題について、報道機関に説明する記者会見を控えたタイミングで行われた。政府がこのような形で受刑者の釈放を公表するのは珍しく、突然の決定として受け止められている。
今回の釈放の背景には、バチカンとの外交関係があるとみられている。キューバ政府は声明の中で、同国とバチカンの間では歴史的に受刑者の扱いについて協議が行われてきたと説明し、今回の決定もその関係の延長線上にあるとしている。実際、数週間前にはキューバのロドリゲス(Bruno Rodríguez Parrilla)外相がバチカンを訪問し、教皇レオ14世(Pope Leo XIV)と会談していた。
ただし、釈放対象者の中に政治犯が含まれているかどうかは現時点で明らかになっていない。スペインに拠点を置く人権団体「プリズナーズ・ディフェンダーズ」は2026年2月時点でキューバには1214人の政治犯がいると報告している。
キューバでは近年、受刑者の大規模な恩赦が断続的に行われてきた。政府によると、2010年以降に恩赦などで釈放された受刑者は9905人に上る。
2025年には著名な反体制活動家ホセ・ダニエル・フェレール(José Daniel Ferrer)氏を含む政治犯が釈放された。これはバチカンの仲介を受けた交渉の一環で、500人以上の受刑者を段階的に釈放する政府の決定に基づくものだった。フェレール氏はその後キューバを離れ、現在は米国に居住している。
今回の措置が人権状況の改善につながるのか、それとも外交的なジェスチャーにとどまるのかについては、専門家の間でも見方が分かれている。いずれにせよ、キューバ政府が新たな釈放を決めたことは、同国の政治状況や対外関係をめぐる動きとして今後も注目される。
