キューバ西部停電、火力発電所の復旧作業完了、停電続く
問題となったのは西部マタンサス州にある火力発電所で、キューバ最大級の発電施設の一つである。
-1.jpg)
キューバ政府は7日、同国西部で大規模停電を引き起こした火力発電所の復旧作業が完了し、発電再開に向けた準備が進んでいると発表した。老朽化した電力インフラと燃料不足に悩む同国では停電が頻発しており、今回の事故も電力供給の脆弱さを浮き彫りにしている。
問題となったのは西部マタンサス州にある火力発電所で、キューバ最大級の発電施設の一つである。この発電所は週の初めにボイラーの故障で停止し、その影響で西部地域を中心に広範囲で停電が発生した。停電は首都ハバナを含む広い地域に及び、数百万人の生活に影響を与えた。
国営電力会社の技術責任者は国営テレビの取材に対し、事故の原因となったボイラー部分の修理が完了し、発電所は週末までに稼働を再開する見込みだと説明した。発電所内部は高温で狭い作業環境のため、安全を確保しながら慎重に作業を進める必要があったという。
停電発生時には、国内の発電量が1000メガワット程度に落ち込み、国内需要の半分にも満たない状態となった。政府は病院や水道施設など重要インフラへの電力供給を優先しながら復旧作業を進め、多くの地域で停電が続いている。
ハバナでは一時、約66万世帯のうち77%で電力が回復したと報告されたものの、電力供給は不安定な状態が続いた。修復された回線が再び停止するケースもあり、完全復旧には数日かかる可能性があると当局は説明している。
住民の生活にも大きな影響が出た。高温多湿の中で冷房や扇風機が使えない状態が続き、食品の腐敗を心配する声も多かった。病気の家族を抱える市民は電力がない状況での生活の困難さを訴えている。
今回の停電はキューバで近年相次ぐ電力危機の一例とされる。同国では老朽化した発電施設や送電網の故障に加え、燃料不足が深刻な問題となっている。とくに発電燃料の多くを輸入に頼っているため、供給の停滞が電力不足に直結する構造になっている。
共産党は燃料不足の背景として、主要供給国ベネズエラからの石油輸送が停止したことを挙げている。ベネズエラ情勢の変化や米国による圧力が影響し、重要な石油供給が途絶えたことがエネルギー危機をさらに悪化させた形だ。
同国では2024年以降、大規模停電が繰り返し発生し、電力供給の不安定さが社会問題となっている。発電設備の老朽化や燃料不足に加え、経済危機による設備投資の遅れも影響していると指摘されている。
共産党は今回の修理によって発電能力の回復を目指すとしているが、電力インフラの根本的な改善には時間がかかる見通しである。停電の頻発は市民生活や経済活動に大きな影響を与えており、安定した電力供給の確保がキューバにとって重要な課題となっている。
