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コスタリカ大統領暗殺計画、治安当局が捜査進める、チャベス氏の警備強化

この発表は2月1日に予定されている大統領・議会選挙を前に行われたものであり、国の政治的緊張が高まる時期に明らかになった。
2022年4月3日/コスタリカ、首都サン・ホセの選挙事務所、ロドリゴ・チャベス氏(Carlos Gonzalez/AP通信)

コスタリカの治安当局は13日、チャベス(Rodrigo Chaves)大統領を標的とする「暗殺計画」が発覚したと明らかにした。国家情報・安全保障局(DIS)の局長は記者会見で、「この暗殺計画に関する情報を検察当局に正式に提出する準備を進めている」と説明した。また局長は、「詳細は差し控えるが、大統領の生命に関わるものだ」と述べた。情報は匿名の女性からの通報によるもので、すでに殺し屋への報酬が支払われていたとの話しも含まれているという。こうした計画の存在を受け、チャベス氏の警備が強化された。

この発表は2月1日に予定されている大統領・議会選挙を前に行われたものであり、国の政治的緊張が高まる時期に明らかになった。局長は具体的な関与者名や動機などの詳細を公表していないものの、暗殺計画が実際に進行していた可能性を示唆するとともに、当局が未然に阻止するために動いていることを強調した。

チャベス氏は保守的なポピュリストとして知られ、治安対策の強化を政治の中心に据えてきた。強硬な治安政策に対しては支持と批判が混在しているが、国民の間では犯罪や治安への不安が高まっている。こうした社会情勢の中での暗殺計画発覚は、国内外で大きな波紋を呼んでいる。近隣のエルサルバドルのブケレ(Nayib Bukele)大統領はコスタリカを訪問し、両首脳は今後の治安協力や国境を越えた犯罪対策について協議する予定である。局長の発表はこの訪問直前に行われ、ブケレ氏が展開している厳格な治安強化策が注目される中で発表されたことから、治安対策の重要性を国内に訴える狙いもあるとみられている。

コスタリカは伝統的に政治的安定や中米地域での平和国家として評価されてきたが、近年は組織犯罪の影響が強まっているとの指摘もある。今回の暗殺計画の発覚は、治安上の脅威がいかに深刻化しているかをあらためて浮き彫りにした。国民の安全確保や選挙の公正な実施をめぐって、政府当局には一層の対応が求められている。

コスタリカの大統領任期は4年で、連続再選は禁止されているが、8年以上の間隔を空ければ再選が可能である。チャベス氏は与党候補への支持を表明している。暗殺計画の背景や動機については依然不明な点が多く、治安当局は調査を続けるとともに、選挙期間中の警備体制の強化に努める方針だ。

 

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