コスタリカ政府、在キューバ大使館に閉鎖命じる
キューバ外務省は声明で、コスタリカ政府が「米国の対キューバ政策に従属している」と主張し、今回の決定はトランプ政権による孤立化戦略の一環だと非難した。
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中米コスタリカ政府は18日、キューバ政府の正統性を認めないとして、首都サンホセにある在キューバ大使館の閉鎖を命じた。これに対しキューバ側は、米国の圧力によるものだと強く反発し、両国関係が急速に悪化している。
コスタリカのチャベス(Rodrigo Chaves)大統領は演説で、キューバの政治体制について、「抑圧や劣悪な生活環境を強いている」と批判し、共産主義の正当性を否定した。そのうえで大使館閉鎖は政治的抗議の一環であり、地域から共産主義を排除する必要があると強調した。こうした発言は、同席していた米国大使の存在もあり、対米協調の姿勢を強く印象付けるものとなった。
措置の具体的内容としては、キューバの外交官に撤収を求め、4月以降は最小限の領事業務のみを残す形となる。完全な国交断絶には至っていないものの、外交関係は大幅に縮小され、実質的には関係凍結に近い状態となる見通しである。
これに対しキューバ外務省は声明で、コスタリカ政府が「米国の対キューバ政策に従属している」と主張し、今回の決定はトランプ政権による孤立化戦略の一環だと非難した。特に近年、米国が経済制裁や石油供給の遮断など圧力を強めていることが背景にあると指摘している。
実際、トランプ(Donald Trump)米大統領はキューバに対して強硬姿勢を強めており、体制転換も示唆する発言を行っている。米国による石油供給制限はキューバ経済に深刻な打撃を与え、電力不足や物資欠乏を招いている。こうした状況は国民生活を圧迫し、移民危機を引き起こすなど、人道的危機の様相も呈している。
また、今回の動きは地域的な潮流の一部でもある。エクアドルも同様にキューバ外交官を追放し、中南米の一部右派政権が米国と歩調を合わせて対キューバ強硬路線を取る傾向が強まっている。両国首脳はいずれも米国主導の会議に参加し、外交的連携が進んでいることがうかがえる。
今回の大使館閉鎖は冷え込む米国とキューバの関係を背景に、中南米全体の外交バランスにも影響を及ぼす可能性がある。キューバは従来から米国の経済制裁に苦しんできたが、周辺国の対応次第ではさらに孤立が深まる懸念がある。一方でコスタリカにとっては、対米関係を重視した政治判断と位置付けられ、今後の地域外交の行方を占う動きとして注目されている。
