香港CKハチソン、港湾事業売却で中国企業と提携か
CKハチソンは3月、パナマの資産を含む228億ドルの港湾事業の大部分を米国の投資会社ブラックロック率いる連合体に売却することで合意したと発表。米政府はこれを歓迎し、中国は不満を表明した。
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パナマ運河の港を保有する香港の複合企業CKハチソン・ホールディングスは28日、港湾事業の売却に向けた入札共同企業体に中国の主要投資家を加えたい意向を示した。
中国メディアは海運大手COSCOがこの入札に参加する意向であると報じていた。
CKハチソンは声明で、中国の規制当局の承認を得るためには共同企業体の構成と取引の変更が必要であり、その実現に必要な時間は十分に確保すると述べた。
CKハチソンは3月、パナマの資産を含む228億ドルの港湾事業の大部分を米国の投資会社ブラックロック率いる連合体に売却することで合意したと発表。米政府はこれを歓迎し、中国は不満を表明した。
CKハチソンはブラックロックに対して145日間の独占交渉期間を与えていた。今回の発表は交渉期間が7月27日に終了したタイミングで実際された。
トランプ(Donald Trump)米大統領はパナマ運河の通行料が高騰していることに不満を示し、パナマ政府に運河の管理権を米国に返還するよう求めている。
またトランプ氏は「パナマ政府が約束を破り、運河を中国に譲り渡した」と主張。返還しなければ「相応の措置を取る」と警告してきた。
トランプ氏はこの売却を「パナマ運河の奪還」と歓迎。一方、中国政府はこの売却計画が実現すれば国益に対する脅威になるとみなし、ブラックロックの共同事業体を米国が影響力を拡大させるための代理的存在と批判した。
中国はパナマ湾付近を経済的・地政学的に重要な場所とみなしている。
トランプ氏はパナマ運河の所有権を米側に渡さなければ「征服する」と警告している。