◎ダリエンを通過した移民は中米諸国とメキシコを経由し、米南部国境を目指す。
2023年5月9日/コロンビアとパナマの国境「ダリエン地峡」を進む移民(Ivan Valencia/AP通信)

国連児童基金(ユニセフ)は15日、パナマとコロンビアの間にある危険な密林地帯「ダリエン地峡(Darien Gap)」を通過する子供の数が今年に入ってから40%増加したと明らかにした。

それによると、今年1~5月の間にダリエンを通過した18歳未満の移民は推定3万人。数人が旅の途中で命を落としたという。

同期間にダリエンを通過した移民は13万9000人にのぼる。

昨年ダリエン地峡を通過した移民は52万人に到達。22年の2倍以上に急増し、過去最高を大幅に更新した。

ユニセフの副事務局長は声明で、「多くの子供たちが、危険で過酷な旅の途中で命を落としている。この旅をする人々の5分の1が子供であることを考えると、ユニセフの存在と支援はこれまで以上に重要だ」と述べた。

ダリエンを通過した移民は中米諸国とメキシコを経由し、米南部国境を目指す。米当局が昨年拘束した移民は250万人に達した。

ユニセフは現在のペースでいけば、今年ダリエンを通過する移民は80万人、18歳未満は16万人を超える可能性があると指摘している。

昨年ダリエンに入った移民のほぼ半数がベネズエラ人であった。時点はエクアドルとハイチの数万人。アフガン難民は4000人ほど。中国人が保護されたケースも増えている。

パナマの次期大統領であるムリノ(José Raúl Mulino)元外相は先週、ダリエンを閉鎖し、移民の取り締まりを強化すると表明した。

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