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米クラウドHQ、メキシコにデータセンター建設へ、48億ドル投資

データセンターは膨大な情報を保存・処理・配信するために設計された施設であり、現代社会のデジタル基盤を支える中核的存在である。
データセンターのイメージ(Getty Images)

米テクノロジー企業クラウドHQが今後数年間でメキシコ中部ケレタロ州に6つのデータセンターを建設するため、48億ドルを投資する予定だ。同社幹部が25日、明らかにした。

それによると、このデータセンターはクラウドコンピューティングと人工知能(AI)に活用されるという。

クラウドHQのハーニー(Keith Harney)COOは共同記者会見で、「建設に着手する前に長期テナント契約の確保を目指している」と語った。

またハーニー氏は「900メガワットの専用変電所がこの6施設に電力を供給する」と説明した。

シェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は「データセンターへの投資を歓迎する」と強調。「メキシコにとって重要なことであり、AIや情報技術に関連するデータを処理する能力を国にもたらす」と述べた。

またシェインバウム氏は「地域社会に利益をもたらすためにも、こうした投資が必要だ」と付け加えた。

データセンターは膨大な情報を保存・処理・配信するために設計された施設であり、現代社会のデジタル基盤を支える中核的存在である。内部にはサーバーやストレージ装置、ネットワーク機器が多数設置され、金融取引やクラウドサービス、SNS、行政システムなど多様なデータ処理が行われている。

これらの機器は常時稼働しているため、大量の電力供給と高度な冷却システムが不可欠であり、停電や障害に備えて無停電電源装置や非常用発電機も整備されている。また、データセンターはサイバー攻撃や不正侵入から情報を守るために、物理的なセキュリティと情報セキュリティの双方で厳重な対策を講じている。

さらに、近年はAIやIoTの普及によりデータ需要が急増し、より高性能で環境負荷の少ない設計が求められている。再生可能エネルギーの導入や冷却効率の改善など、持続可能性を重視する動きも拡大している。データセンターはデジタル社会を支える「目に見えないインフラ」として、その役割をますます重要になっている。

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