SHARE:

メキシコのボクサー「チャベス・ジュニア」保釈、米国から強制送還

チャベス・ジュニアは外国テロ組織に指定されている麻薬組織シナロア・カルテルの関係者とみられる。
2025年8月24日/メキシコ、北西部ソノラ州の裁判所、記者団の取材に応じるフリオ・セサール・チャベス・ジュニアの弁護士(AP通信)

メキシコのボクサーであるフリオ・セサール・チャベス・ジュニア(Julio Cesar Chavez Jr.)が24日、保釈された。現地メディアが報じた。

チャベス・ジュニアは麻薬カルテルとの関与と武器密売の疑いで逮捕され、裁判を待っている。

米国土安全保障省(DHS)は先月初め、チャベス・ジュニアがカリフォルニア州ロサンゼルスで逮捕されたことを確認。移民税関捜査局(ICE)が身柄を確保した。

メキシコ検察庁は23年に武器密輸と組織犯罪への関与の疑いでチャベス・ジュニアの逮捕状を発行していた。

チャベス・ジュニアは外国テロ組織に指定されている麻薬組織シナロア・カルテルの関係者とみられる。

チャベス・ジュニアは23年8月にB2観光ビザで合法的に入国。そのビザは24年2月に期限切れとなっていた。
その後、チャベス・ジュニアは24年4月には米国市民権を申請。米国市民の妻との結婚を根拠にしていた。

チャベス・ジュニアは6月末、カリフォルニア州アナハイムのPPV興行イベントで判定負けを喫していた。

チャベス・ジュニアは強制送還後、北西部ソノラ州の刑務所に勾留されていた。

ソノラ州エルモシージョの裁判所はチャベス・ジュニアの保釈を認めた。出国は禁じられている。

チャベス・ジュニアの弁護士は24日の声明で、裁判所が追加の措置を命じ、事件に関する3カ月の追加調査を認めたことを確認していた。

チャベス・ジュニアの弁護士は保釈後が認められた後、記者団に対し、「検察の主張は推測に基づく都市伝説のようなものだ」と語った。

初公判の日程は決まっていない。

メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は先月、「チャベス・ジュニアは23年から指名手配されていたが、米国に滞在していたため逮捕されなかった」と述べていた。

検察はチャベス・ジュニアがシナロア・カルテルの下で活動していたと主張。家族と弁護士はこれを否定している。

米国務省は2月、シナロア・カルテルを含む中南米の8つの麻薬組織を外国テロ組織に指定。今月初めにはシナロア・カルテルの一派であるロス・チャピトスも外国テロ組織に指定した。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします