◎ミチョアカン州は同国で最も危険な州のひとつであり、その大半が世界最大の麻薬組織シナロア・カルテルとつながりのあるギャングの支配下に置かれている。
メキシコ陸軍の兵士(Getty Images)

メキシコ西部ミチョアカン州で麻薬カルテルが仕掛けたとみられるIED(即席爆発装置)が爆発し、陸軍兵士2人が死亡、5人が負傷した。国防省が17日、明らかにした。

それによると、事件は同国№2の麻薬カルテル「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」が支配するとされる地域で16日に発生。地面に埋められたパイプ爆弾のようなIEDが爆発したという。

国防省の報道官は声明で、「16日に爆発した爆弾は簡単な構造で、過去に見つかったパイプ型のIEDのようであった」と述べた。

それによると、陸軍と警察の合同部隊は農村部に武装した男たちの野営地があるという報告を確認するために現地に向かったという。

部隊は野営地と思われる柵で守られたエリアを発見。車で近づいたところ、丸太で道がふさがれていたため、降りて徒歩で近づかざるを得なかった。

近づいてみると、野営地の近くに3体のバラバラ死体を発見。兵士が近づくと、そのすぐ近くに埋められていた装置が爆発したという。死体は「ブービートラップ」を隠すカモフラージュであった可能性がある。

ミチョアカン州は同国で最も危険な州のひとつであり、その大半が世界最大の麻薬組織シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)とつながりのあるギャングの支配下に置かれている。

同州では今年3月にも陸軍部隊が対人地雷に接触し、兵士3人が死亡している。

カルテルは対人地雷、自爆ドローン、装甲車などを使って対立するカルテル、ギャング、陸軍などを攻撃する。

地元メディアによると、ハリスコ新世代が運用するドローンの性能はこの数年で劇的に向上し、小型であるにもかかわらず、強力な爆弾を正確に投下できるように改良されているという。

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