メキシコ中銀「トランプ米政権の貿易政策が金利決定に影響」
5月前半の消費者物価指数(CPI)は市場の予想を上回る4.22%増。中銀の目標値である2~4%を上回った。
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メキシコ中央銀行が29日、今月の金融政策決定会合の議事録を公表した。
それによると、5人の委員全員がトランプ米政権の貿易政策により、不確実性が高まっていることで一致していたという。
中銀は議事録の中で「世界的な貿易の不確実性により、一部の経済指標は予想を下回る結果となった」と述べた。
また中銀は「世界の貿易政策の変化が世界経済の先行きに重大な不確実性をもたらしている」と指摘した。
世界的な懸念に拍車がかかる中、米国際貿易裁判所は28日、輸入品に全面的に課税することは大統領の権限を逸脱しているとして、トランプ関税の大部分を差し止めた。
メキシコ中銀は28日に公表した四半期レポートで25年の経済成長率予測をプラス0.1%に下方修正した。
また中銀は26年のGDP伸び率も半減させ、以前の1.8%から0.9%とした。
中銀は今月の金融政策決定会合で政策金利を0.5%引き下げ、8.50%に設定。利下げは3会合連続であった。
5月前半の消費者物価指数(CPI)は市場の予想を上回る4.22%増。中銀の目標値である2~4%を上回った。