◎米司法省は先月、麻薬の密売に関与したとして、バハマ警察の幹部や軍の将校ら数人を起訴した。
中米バハマの警察庁長官が最近の警察幹部らによる不祥事を受け、辞任した。政府が5日、明らかにした。
デイビス(Philip Brave Davis)首相は5日の議会演説で警察庁長官の退任を発表し、「警察には変化が必要だ」と強調した。
またデイビス氏は「警察の信頼を回復するために、関係機関と連携して必要な措置を講じる用意がある」と述べた。
米司法省は先月、麻薬の密売に関与したとして、バハマ警察の幹部や軍の将校ら数人を起訴した。
米司法省はこの事件を「バハマ警察の幹部を含む腐敗した役人による大規模なコカイン密輸事件」と呼んだ。
それによると、中南米の麻薬密売人たちは21年5月以来、米国沿岸警備隊の動きに関する情報をバハマ軍や警察から事前に入手し、その助けを借りてバハマ経由で何トンものコカインを米国に密輸してきたという。
あるケースではバハマ空港を経由して600キロものコカインが米国に持ち込まれていた。このコカインはバハマ軍もしくは警察の手助けにより空港検査を難なく通過したものの、米国の空港で見つかり、押収された。
麻薬密売人は軍・警察幹部や関係者に賄賂を渡し、その額は多い時には200万ドルに達したとされる。
バハマ政府は米司法省が起訴した幹部らの身柄を引き渡すかは明らかにしていない。