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メキシコ南部で司祭の遺体発見、殺人事件として捜査

ゲレロ州は同国で最も危険な地域のひとつであり、複数の麻薬カルテルやギャングが10年以上前から血生臭い縄張り争いを繰り広げている。
メキシコ南部ゲレロ州の警察官(Getty Images/AFP通信)

メキシコ南部ゲレロ州で行方不明となっていた司祭の遺体が発見された。警察が7日、明らかにした。

同州では昨年、麻薬カルテル間の調停を試みた司教が誘拐される事件が何件か報告されている。

州検察庁は声明で「司祭の遺体は6日に見つかり、殺人事件として捜査している」と述べた。身元は明らかにしなかった。

同州の教区は4日、この司祭が行方不明になったと報告。教区は6日遅く、遺体がこの司祭であることが確認されたと明らかにした。

ゲレロ州は同国で最も危険な地域のひとつであり、複数の麻薬カルテルやギャングが10年以上前から血生臭い縄張り争いを繰り広げている。

10年前の学生教師失踪事件もゲレロ州で発生。学生と教師43人が今も行方不明のままである。

メキシコ・イエズス会は声明を発表。司祭の死を悼むとともに、捜査当局に詳細な説明を求めた。殺害方法や犯行の背景は明らかになっていない。

カルテルやギャングは神父やその他宗教関係者も容赦なく殺害する。

メキシコはシリアやアフガンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつであり、麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人、それに巻き込まれて行方不明になった人は11万5000人以上と推定されている。

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