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ホンジュラス大統領選、トランプ支持の右派候補がリード、大接戦に

選挙管理委員関によると、12月5日時点で開票率86.54%、アスフラ氏の得票率は40.21%、中道のナスララ氏は39.48%で、両者の差は2万票あまりにとどまっている。
ホンジュラス大統領選に立候補したナスリ・アスフラ氏(左)とサルバドル・ナスララ氏(Getty Images/AFP通信)

中米ホンジュラスで11月30日に行われた大統領選挙について、トランプ(Donald Trump)米大統領の支持を受ける右派の国民党ナスリ・アスフラ(Nasry Asfura)氏がわずかに先行しているようだ。

米国など国際社会が開票作業を注視している。

選挙管理委員関によると、12月5日時点で開票率86.54%、アスフラ氏の得票率は40.21%、中道のナスララ(Salvador Nasralla)氏は39.48%で、両者の差は2万票あまりにとどまっている。左派の与党・自由復興党(LIBRE)のリキシ・モンカダ(Rixi Moncada)前国防相は大きく遅れをとっている。

だが今回の開票は不透明感に包まれている。全体の約14%の票について「不一致」や「異常」が指摘され、選挙当局はこれらの票を点検中だとして最終集計の完了前に結果を確定することはできないとしている。

こうした状況を受け、米政府は選挙過程と最終結果に強い関心を寄せている。

注目されるのはトランプ氏がアスフラ氏を支持し、選挙直前に影響力を行使したことだ。トランプ氏はSNSを通じてアスフラ氏への支持を表明し、不正があれば「制裁を科す」と警告。これに対し、ナスララ氏はトランプ氏の「介入」を批判し、こうした外部の影響で選挙結果がゆがめられる可能性を示唆している。

アスフラ氏は首都テグシガルパの元市長。対するナスララ氏は中道・自由党の候補であり、過去にも国政に関わってきた政治家だ。どちらかが過半数を得なくとも最多得票で勝者が決まる仕組みのため、現在の接戦は勝敗を最後まで予測できないものとしている。

これまでの開票過程では、日を追うごとに両陣営が交互にリードを奪い合う展開が続き、一時はナスララ氏がわずかな差をつける場面もあった。

現時点で結果は確定していない。票差、未集計票、再確認が必要な票、それらが残された中で、ホンジュラスと国際社会は選挙の正当性と民意の反映を見守っている。情勢が流動的であるため、今後の展開によっては支持者の抗議や混乱が起こる可能性も指摘されている。

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