◎警察官たちは人員輸送用トラックでチアパス州の州都に移動中、数台の車に進路を妨害された。
メキシコ南部チアパス州で武装集団が警察官14人を拉致した。地元当局が28日に発表した。
それによると、事件は州都トゥストラ・グティエレス郊外の高速道路で28日に発生したという。
同州警察は声明で、「拉致されたのは全員男性警察官であり、所在を突き止める作戦が進行中である」と明らかにした。
AP通信は警察筋の話しとして、「警察官たちは人員輸送用トラックでチアパス州の州都に移動中、数台の車に進路を妨害された」と伝えている。この車には重武装した男たちが乗っていた。
武装集団はトラックに向け発砲。その後、女性警察官のみ解放し、男性警察官14人を連れ去った。
メキシコ南部のグアテマラ国境地帯ではこの数カ月、麻薬組織「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」と麻薬カルテル「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」の領土争いがエスカレートし、ほぼ毎日銃撃戦が報告されている。
先週チアパス州を視察したオブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は「この地域の暴力を最小限に抑えることが重要だ」と述べていた。
オブラドール氏の訪問の前日、州検察の職員が何者かに銃撃され、1人が死亡、1人が重傷を負った。
今月19日には州都近くで州兵とギャングによる銃撃戦が発生。州兵1人と市民1人が死亡している。