エールフランスもキューバ・ハバナ便運休へ、燃料不足続く
エールフランスは現在、ボーイング787型機で週3便、パリとハバナを結び、帰路の途中でバハマなどで給油も行ってきた。
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フランスの航空大手エールフランスは4日、パリのシャルル・ドゴール空港発キューバ・ハバナ行きの定期便を3月28日から6月15日まで休止すると発表した。キューバ国内では航空燃料不足が深刻化しており、燃料確保が困難な状況が続くためと説明している。休止は燃料事情の改善が見られれば6月中旬に解除される見込みだが、現時点では先行きが不透明だとしている。
エールフランスは現在、ボーイング787型機で週3便、パリとハバナを結び、帰路の途中でバハマなどで給油も行ってきた。しかし、不足が長期化する見通しとなったため、運航を維持することが困難だとしてフライトを休止する決断に至ったとしている。影響を受ける乗客には個別に連絡し、日程変更や全額返金などの対応を行う方針だ。
キューバ共産党は2月上旬、国内の9空港でジェット燃料の供給ができないとの通告を航空各社に出した。ハバナの国際空港を含む主要空港で燃料供給が停滞し、航空各社は運航計画の見直しを余儀なくされている。現地当局は燃料不足が4月初旬まで続く可能性があると通知しており、長期的な問題となっている。
この燃料不足はキューバ経済に深刻な影響を及ぼしている。観光業は同国の主要な外貨獲得源の一つであり、コロナ禍以前には年間30億ドルを稼ぎ出す成長産業だった。しかし、エネルギー不足によるフライト運休は観光客の流入を大幅に減少させ、観光関連事業者にとって大きな打撃となっている。ホテル、飲食、小売といった関連産業の売上減少が懸念され、観光セクター全体が苦境に立たされている。
燃料不足の背景には石油供給を長年支えてきた主要なパートナーであるベネズエラからの原油輸送が滞っていることがある。昨年12月以降、米国の圧力によりベネズエラからの出荷が停止し、燃料供給網が寸断されたままになっている。また、米国はキューバへの石油輸出に関する圧力を強化し、制裁強化がキューバのエネルギー不足をさらに悪化させている。
この状況を受け、既に複数の航空会社がキューバ便を停止している。カナダの航空会社は2月にキューバ行きの運航を全面的に中止し、ロシアの航空会社も一部路線の運休を発表した。乗客は燃料事情による遅延や迂回ルートの利用を余儀なくされ、旅行計画に大きな影響が出ている。
キューバ政府は燃料供給の改善に向けた交渉を進めているものの、短期的な解決策は見えていない。観光業への打撃が長引く中、航空路線の復活と燃料供給の安定化がキューバ経済の回復にとって重要な課題となっている。
