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メキシコ・カルテル首領殺害、報復攻撃相次ぐ、航空便にも影響

プエルトバジャルタは世界的にも人気の高いリゾート地で、特に冬季や春季の観光シーズンには北米から多数の旅行者が訪れる。
2026年2月22日/メキシコ、西部ハリスコ州(ロイター通信)

カナダの航空大手エアカナダと米国のユナイテッド航空は22日、メキシコ西部の人気観光地プエルトバジャルタへの定期便を一時停止したと発表した。両社は同地で治安上の懸念が高まっていることを受けた予防的な対応と説明している。

エアカナダは声明で「現在進行中の安全上の状況を受け、プエルトバジャルタ国際空港への運航を一時的に停止する」と説明し、現地当局と連携しながら状況を見極めているとした。乗客には運航状況を公式サイトなどで確認するよう求めた。ユナイテッド航空も同空港への全便をキャンセルしたと表明している。

両社のフライト停止はメキシコ軍が西部ハリスコ州で強力な麻薬カルテル「ハリスコ新世代(CJNG)」の首領、ネメシオ・オセゲラ・セルバンテス(通称エル・メンチョ)を殺害したことを受けたものだ。軍の作戦でエル・メンチョが死亡したと報じられた後、カルテル戦闘員による報復攻撃が多発している。

この軍事作戦後、プエルトバジャルタを含む複数の地域でカルテルの構成員による報復的な暴力が発生中だ。幹線道路で車両やバスが爆破され、商業施設への放火といった混乱が広範囲で発生、空港周辺でも正体不明のドローンが飛来するなど、安全確保が困難な状況になっているという。

これを受けて、米政府は自国民に対し、ハリスコ州やその周辺地域で外出を控えるよう呼びかけた。米国務省は声明で、暴力事件や道路封鎖が発生している地域では不要不急の移動を控えるよう警告している。カナダ政府も同州内の治安状況を注視するよう国民に促している。

プエルトバジャルタは世界的にも人気の高いリゾート地で、特に冬季や春季の観光シーズンには北米から多数の旅行者が訪れる。航空会社の運航停止は観光業に大きな影響を与え、現地のホテルや旅行会社、関連サービスにも混乱が生じている。一部ホテルではキャンセルや滞在延長希望者が相次いでいるとの報告もある。

プエルトバジャルタ国際空港自体は、当局によると、施設内での暴力は確認されていないが、周辺の道路やインフラの混乱が空港へのアクセスに影響を与えている。空港管理当局は利用者に航空各社と連絡を取り、状況を確認するよう呼びかけている。

航空各社は安全が確保され次第、運航の再開を目指すとしているが、現時点で具体的な再開時期は示していない。観光客や旅行客は最新の情報を常に確認し、航空会社や政府機関の指示に従うよう強く求められている。

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