アエロメヒコ、再建4年でNYSE上場、時価総額28億ドルに
同社株は1株19.16ドルで取引を開始し、発行価格19ドルをわずかに上回った。
.jpg)
メキシコの航空会社アエロメヒコ航空の株式が6日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)初日取引で0.84%上昇し、時価総額が約28億ドルに達した。
同社株は1株19.16ドルで取引を開始し、発行価格19ドルをわずかに上回った。
アエロメヒコと既存株主の一部は6日の新規公開(IPO)で、18~20ドルの公募価格帯の中間値で1170万株の米国預託証券(ADS)を売却し、2億2280万ドルを調達した。
アエロメヒコ航空は2020年6月30日に米連邦破産法第11条を申請した。
申請後、アエロメヒコ航空は運航を継続しつつ、債権者との交渉や財務体質の改善に取り組んだ。具体的には、資本注入として約7億2000万ドルの新株投入や最大7億6250万ドルの新債務発行を含む再建プランが承認され、既存債務の約11億ドル分を帳消しにする形で構造改革を実施した。
その結果、アエロメヒコ航空は2022年3月17日付で再建完了を果たした。
再建後の企業価値を約25億6000万ドル。新たな株主としてアポロ・グローバル・マネジメント(Apollo Global Management)が約22.4%、米デルタ航空(Delta Air Lines)が約20%を保有する体制となった。
アエロメヒコの株式上場はトランプ政権が競争上の懸念からメキシコ航空会社への規制強化を進める中で実現した。投資家は慎重姿勢を崩さず、規制の明確化を待っている。
米運輸省は複数のメキシコ航空路線の認可取り消しを進めており、デルタ航空とアエロメヒコの合弁事業(両社が運航スケジュール・価格設定・座席供給量を調整する仕組み)の解消命令をめぐって法廷闘争中である。
