◎マルティニーク島では近年、経済的、社会的、人種的不平等に対する怒りに端を発した抗議デモが多発している。
カリブ海のフランス領マルティニーク島で22日夜、生活費の高騰に抗議する暴動が再燃し、機動隊が出動した。
現地メディアによると、一部の暴徒は自動小銃で武装。フォールドフランスの通りにバリケードを設置し、店舗や車に火を放ったという。
負傷者の情報はない。
政府は声明で、「フォールドフランス近郊の複数の地区で暴徒が暴れ、市民の避難を妨害した」と述べた。
市内では22日午後、インフレに抗議するデモが行われていた。現地メディアによると、このデモは平和的に行われ、何事もなく解散したという。
この抗議デモは1カ月以上前に始まり、先週と先々週、何度か暴動に発展していた。
今月7日の暴動ではフォールドフランス中心部の店舗が略奪され、車に火がつけられ、道路に置かれたタイヤが燃やされた。10日の暴動では1人の死亡が確認されている。
フランス政府は抗議デモが続いていることを受け、島に警察の特別対策チームを派遣している。
政府と輸入・流通業者は先週、生活必需品の価格を引き下げ、物資の流通量が落ち着くまで価格を維持する協定に署名した。
こうした措置にもかかわらず、抗議デモは続いている。現地メディアによると、少なくとも2つの活動家グループが先週の協定を不十分として拒否し、より強力なインフレ対策を求めたという。
マルティニーク島では近年、経済的、社会的、人種的不平等に対する怒りに端を発した抗議デモが多発している。