◎被害者の身元は明らかになっていない。
メキシコ西部ハリスコ州で首を切断された5人の遺体が発見された。警察が14日、明らかにした。
それによると、現場は同州北東部の自治体。車を運転していたドライバーが遺体の入ったビニール袋を見つけ、警察に通報したという。
地元テレビ局は遺体を見たという市民の話しを引用し、「斬首された5人の遺体は道路のど真ん中に置かれていた」と伝えている。
その後、現場に到着した州兵が頭部のない遺体を確認。検察によると、被害者のものとみられる頭部が入った袋も見つかったという。
被害者の身元は明らかになっていない。
一部メディアは関係者の話しとして、「遺体の近くに麻薬カルテルのシンボルが書かれた紙が置かれていた」と伝えている。
ハリスコ州は同国で最も危険な州のひとつであり、世界最大の麻薬組織シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)の宿敵「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」の本拠地がある。
ハリスコ新世代は複数の大量虐殺事件に関与したとして、最高司令官を含む上層部に懸賞金がかけられている。
その戦闘員数は傘下の民兵などを含めると1万5000~2万人と推定されている。
南部ゲレロ州チルパンシンゴのアルコス(Alejandro Arcos)前市長は先週、首を切り落とされた状態で発見された。アルコス氏は10月1日に宣誓したばかりだった。
メキシコはシリアやアフガンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつであり、麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人、それに巻き込まれて行方不明になった人は11万5000人以上と推定されている。