メキシコシティ市長側近殺害、少なくとも4人が事件に関与=警察

▽事件は20日早朝、交通量の多い大通りで発生。バイクで逃走した人物が秘書と顧問に向けて自動小銃とみられる銃を乱射した。
2025年5月20日/メキシコ、首都メキシコシティ、市長の個人秘書と顧問が射殺された現場(AP通信)

メキシコ・首都メキシコシティのルガダ(Clara Brugada)市長の個人秘書と顧問が何者かに射殺された事件について、警察は21日、少なくとも4人の容疑者が事件に関与していると明らかにした。

ブルガダ氏は与党国家再生運動(MORENA)の有力政治家。シェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領の盟友である。

事件は20日早朝、交通量の多い大通りで発生。バイクで逃走した人物が秘書と顧問に向けて自動小銃とみられる銃を乱射した。

メキシコシティ警察の署長は記者会見で、「殺人課は容疑者の逃走に使われたオートバイと他の2台の車を特定、追跡している」と述べた。

バイクに乗った人物は2人が乗っていた車に向けて発砲。秘書は8発、顧問は4発被弾し、ほぼ即死状態であった。

メキシコシティの主任検察官によると、容疑者は発砲した後、近くに隠してあったオートバイで逃走し、その後2度車を乗り換えて隣のメヒコ州に入ったという。

地元テレビ局が報じた映像には2人が乗っていた車のフロントガラスに4つの銃痕が残されていた。

シェインバウム氏は昨年大統領選で勝利するまでメキシコシティ市長を務めていた。

世界最大の麻薬組織ナロア・カルテルの宿敵ハリスコ新世代は2020年、メキシコシティ市内の大通りで当時の警察署長に待ち伏せ攻撃を仕掛け、3人を殺害。署長は生還した。逮捕者は出ていない。

メキシコはシリアやアフガンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつであり、麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人、それに巻き込まれて行方不明になった人は12万人以上と推定されている。

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