◎プエルトリコは2017年のハリケーンで送電網が壊滅的な被害を受けて以来、送配電や発電設備の改修を急いできた。
米エネルギー省は16日、慢性的な停電に悩まされる米領プエルトリコに2つの太陽光発電所(メガソーラー)を建設するため、8億6100万ドル(1290億円)を拠出すると発表した。
この発電所は南部海岸沿いの平地に建設される予定。米国の民間電力会社2社が設計する。
エネルギー省のグランホルム(Jennifer Granholm)長官は声明で、「2つのメガソーラーがプエルトリコの電力網を強化すると期待している」と述べた。
発電容量は200メガワットと285メガワットになる予定。これは一般家庭約4万3000世帯分が年間に消費する電力に相当する。
プエルトリコは2017年のハリケーンで送電網が壊滅的な被害を受けて以来、送配電や発電設備の改修を急いできた。地元メディアによると、建て替えが必要な鉄塔は全体の40%にのぼる。
送電網の再建は道半ばだ。なお、2017年のハリケーンが襲来する前から、投資とメンテナンス不足により、送電網はすでに脆弱な状態であった。
プエルトリコは現在、国内で消費する電力の94%を化石燃料が賄っている。政府は来年までに再生可能エネルギーの割合を40%、2040年までに60%に引き上げるという目標を掲げている。