◎ミチョアカン州は同国で最も危険な州のひとつであり、その大半が世界最大の麻薬組織シナロア・カルテルとつながりのあるギャングの支配下に置かれている。
メキシコ西部ミチョアカン州で麻薬カルテルが仕掛けたとみられる地雷が爆発し、陸軍兵士1人と州兵1人が死亡した。当局が19日、明らかにした。
それによると、事件は18日に発生。2人はカルテルの支配地域とされるエリアをパトロール中、地雷に接触したとみられる。
ミチョアカン州では16日にもバラバラ遺体の近くに設置されていたIED(即席爆発装置)が爆発し、陸軍兵士2人が死亡、5人が負傷している。
ミチョアカン州政府は声明で、「2つの事件で使用されたのは爆発物を詰め込んだ強力なパイプ爆弾で、麻薬カルテルが支配する地域に仕掛けられていた」と明らかにした。
また同政府は「このブービートラップは陸軍だけでなく、敵対勢力からの攻撃を防ぐために設置されたものとみられ、カルテルの陣地に無数に仕掛けられている」と述べた。
地元当局によると、18日の爆発で死亡した2人のうち1人は陸軍の軍曹、もう1人の州兵であった。
州兵は陸軍と一緒にパトロールをすることが多い。
ミチョアカン州は同国で最も危険な州のひとつであり、その大半が世界最大の麻薬組織シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)とつながりのあるギャングの支配下に置かれている。
16日の事件は同国№2の麻薬カルテル「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」が支配する地域で発生した。
ミチョアカン州では今年3月にも陸軍部隊が対人地雷に接触し、兵士3人が死亡している。
カルテルは対人地雷、自爆ドローン、装甲車などを使って対立するカルテル、ギャング、陸軍などを攻撃する。
地元メディアによると、ハリスコ新世代が運用するドローンの性能はこの数年で劇的に向上し、小型であるにもかかわらず、強力な爆弾を正確に投下できるように改良されているという。