▽治安部隊はグアテマラ国境に近いチアパス州郊外の2つの建物を家宅捜索し、少なくとも11の墓を発見した。
メキシコ南部チアパス州で治安部隊が15人の遺体を収容し、武器や麻薬を所持していたとして4人を逮捕した。同州政府が29日、明らかにした。
それによると、治安部隊はグアテマラ国境に近いチアパス州郊外の2つの建物を家宅捜索し、少なくとも11の墓を発見したという。
チアパス州知事はX(旧ツイッター)への投稿で、「治安部隊がライフルを含む銃器やコカインを所持していた4人を逮捕し、取り調べを行っている」と明らかにした。
それによると、最初の現場で少なくとも3つの墓を発見し、掘り起こした結果、3人の遺体が見つかったという。
さらに、2つの目の現場で8つの墓に12人が遺棄されていた。
チアパス州はグアテマラと国境を接し、移民の町して知られている。
チアパス州では複数の麻薬カルテルやギャングが麻薬密売や移民の売買をめぐり、10数年前から血生臭い縄張り争いを繰り広げてきた。
チアパス州検察は先週、グアテマラ国境近くの砂漠地帯で未登録の墓地を発見し、黒焦げの遺体を収容したと明らかにしていた。
北部チワワ州でも今週、失踪者の家族が集団墓地を発見。その後の捜査で12人の遺体が見つかった。
メキシコはシリアやアフガンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつであり、麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人、それに巻き込まれて行方不明になった人は12万人以上と推定されている。