◎ニカラグアを統治するオルテガ大統領は反政権派を支持するカトリック教会への弾圧を強めている。
2021年11月7日/ニカラグア、首都マナグアの通り(Andres Nunes/AP通信)

EU司教協議会は8日、ニカラグアで拘束されたローマカトリック教会の聖職者を速やかに開放するよう呼びかけた。

同協議会はニカラグア司教協議会に宛てた声明の中で、「政府の弾圧により拘束された聖職者は不当な扱いを受けている」と非難し、即時解放を要求した。

ニカラグア地裁は7日、違法デモを支援したとされる司祭4人に禁固10年を言い渡した。5日にも別の司祭1人が禁固10年を言い渡されている。

ニカラグアを統治するオルテガ(Daniel Ortega)大統領は反政権派を支持するカトリック教会への弾圧を強めている。

AP通信によると、バチカン政府は7日の判決に関する質問を受け付けなかったという。

フランシスコ教皇(Pope Francis)がニカラグアの弾圧についてコメントしたのは昨年8月が最後である。この時はマタガルパの著名な司祭であるアルバレス(Rolando Álvarez)氏が逮捕された。

アルバレス氏はオルテガ政権の弾圧に公に反対し、デモにも積極的に参加していた。報道によると、アルバレス氏は「陰謀」と「ニカラグア政府および社会に損害を与えた罪」で自宅軟禁下に置かれ、まもなく判決が下される予定だという。

EU司教協議会は書簡の中で、「政府の行為は信教の自由を著しく侵害している」と指摘した。「私たちはカトリック教会と信者への迫害が進むニカラグアの現状を憂い、状況を注視しています。私たちはニカラグアの兄弟と共に、拘束された聖職者の即時解放を求めます...」

オルテガ氏の独裁と弾圧に反対する2018年の抗議デモ以降、数千人の市民と野党指導者が亡命を余儀なくされた。

オルテガ氏はデモを外国勢力のクーデターと呼び、暴力的な取り締まりを擁護した。治安部隊に殺害された市民は250~300人と推定されている。

またオルテガ氏はカトリック教会が運営する政府に批判的な複数のラジオ局を急襲し、閉鎖に追い込んだ。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク