ジンバブエ大統領の任期、2030年まで延長へ、与党が憲法改正案を採択
ムナンガグワ氏の2期目の任期は2028年に満了する予定だが、これにより2030年まで延長されることがほぼ確定した。
-1.jpg)
アフリカ南部・ジンバブエの与党ZANU-PF(ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線)は19日、ムナンガグワ(Emmerson Mnangagwa、83歳)大統領の任期を2年延長する憲法改正案を採択した。
ムナンガグワ氏の2期目の任期は2028年に満了する予定だが、これにより2030年まで延長されることがほぼ確定した。
ZANU-PFは1980年の独立以来、議会を掌握しており、好きなよう憲法を改正できる。
地元メディアは任期制限の変更について、「国民投票が必要」と指摘している。
ZANU-PFでは現在、熾烈な後継争いが繰り広げられている。ムナンガグワ氏の対抗馬とされる陸軍大将は最近、国家反逆罪で告発された。
ZANU-PFは声明で、「我が党と政府はこの決議を完全に履行し、国家の継続性、安定性、持続的な変革を確保するために必要な立法改正を開始する」と強調した。
野党はこれを非難し、市民に抗議デモを行うよう呼びかけている。
ジンバブエを37年間統治したZANU-PFのムガベ(Robert Mugabe)前大統領は2017年の軍事クーデターで失脚。その右腕であった権威主義者のムナンガグワ氏が翌年の大統領選を制した。
ムナンガグワ氏は野党政治家、活動家、政府に批判的なメディアに嫌がらせをしたり、恣意的に逮捕したりするなど、権威主義的な傾向を強めている。
