▽ムナンガグワ氏の任期(2期目)は2028年まで。3選は禁じられている。
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アフリカ南部・ジンバブエの首都ハラレなどで反政府デモが行われ、数百人がムナンガグワ(Emmerson Mnangagwa)大統領に抗議した。
ロイター通信によると、ハラレでは機動隊がデモ参加者を取り締まり、数十人を拘束したという。
与党ZANU-PF(ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線)は1月、ムナンガグワ氏の任期を2030年まで2年延長したいと表明した。
ジンバブエを37年間統治したZANU-PFのムガベ(Robert Mugabe)前大統領は2017年の軍事クーデターで失脚。その右腕であった権威主義者のムナンガグワ氏が翌年の大統領選を制した。
ムナンガグワ氏の任期(2期目)は2028年まで。3選は禁じられている。
ZANU-PFがムナンガグワ氏の任期延長を画策する中、一部の退役軍人が反旗を翻し、抗議デモを主導している。
ハラレ市内ではこの数日間、市中心部の道路にバリケードが設置され、多くの企業が営業を自粛。AP通信によると、一部の暴徒が市内の自動車販売店を襲撃し、車や現金を略奪したという。
ハラレ、第2の都市ブラワヨ、その他の町で多くの企業、学校、小売店が閉鎖されたままだ。ハラレでは大勢の警察官が誰もいない通りをパトロールしている。
警察庁は声明で、「暴力や略奪を試みる暴徒は厳しい現実に直面する」と警告。デモ隊に対し、日常生活に戻るよう促した。
ハラレ西部の郊外では機動隊が抗議者に催涙ガス弾を撃ち込んだと伝えられている。負傷者の情報はない。
デモに参加した男性はAPの取材に対し、「ムナンガグワの任期延長などあり得ない」と語った。
ムナンガグワ氏は野党政治家、活動家、政府に批判的なメディアに嫌がらせをしたり、恣意的に逮捕したりするなど、権威主義的な傾向を強めている。