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スーダン内戦「女性・子供への影響深刻」国連が警告

女性世帯主の75%が十分な食料を確保できていないと報告され、女性が食糧危機の最前線に立たされているという現状が明らかになった。
アフリカ北東部・スーダン、紅海沿岸の都市ポートスーダンの避難所(ロイター通信)

国連はスーダンで続く深刻な飢餓危機において、特に女性が深刻な影響を受けていると指摘している。内戦が始まってから1000日を迎えた同国では、女性世帯主の家庭が食料不足に直面する割合が男性世帯主の家庭よりも著しく高く、「飢餓が性別によって不均衡な影響をもたらしている」と国連人道問題調整事務所(OCHA)が9日、指摘した。女性世帯主の75%が十分な食料を確保できていないと報告され、女性が食糧危機の最前線に立たされているという現状が明らかになった。

OCHAは声明で、女性が食料を求めて移動する過程で性的暴力のリスクにさらされていると指摘。UNウィメン(国連女性機関)も内戦とそれに伴う社会的な男女格差が女性の食料アクセスをさらに困難にしているとの警告を以前から発していた。こうした危機は避難を余儀なくされた多くの女性や少女の生活を一層脆弱にしている。

OCHAは西部ダルフール地方の都市エルファーシルや南部のカドゥグリといった地域に対する緊急支援の必要性を強調している。エルファーシルは昨年10月末に準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が制圧して以来、深刻な食料不足に直面し、18か月に及ぶ包囲の後、数十万人が避難したとみられている。またカドゥグリも包囲状態にあり、両都市は飢饉状態にあると国連は警告している。

OCHAは米国が昨年12月末に約20億ドルの支援を約束した件について、スーダンがこの資金を受け取る最初の国となる可能性があると述べた。国連の推計では、現在スーダン全土で2100万人以上が急性の食料不安に陥り、約3400万人が人道支援を必要としている。このうち約半数が子どもで、飢餓と紛争の影響は世代を超えて広がっている。

OCHAは国際社会に対し、スーダンへの支援を拡大し、特に女性世帯主や子どもを中心とした脆弱な集団への対応を強化するよう呼びかけた。人道支援団体は食糧や医療、保護サービスの提供を急ぐ必要があると訴えているが、紛争地帯へのアクセスや治安の問題が援助活動を困難にしている。

内戦は2023年4月に国軍とRSFとの間の権力争いとして始まり、以降国土の多くが戦闘の舞台となった。経済の混乱と物価高騰も拍車をかけ、農業生産や食料供給の流通に深刻な打撃を与えている。国連はこの危機を「世界で最も深刻な人道災害の一つ」と位置付け、早急な停戦と包括的な支援体制の構築を求めている。

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