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コンゴのエボラ出血熱流行、収束の兆し、WHOが発表

エボラ出血熱はエボラウイルスによって引き起こされる重篤なウイルス性疾患である。
世界保健機関(WHO)のエンブレム(Getty Images)

国連世界保健機関(WHO)は8日、コンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱の流行が収束の兆しを見せており、前回のデータ更新以降、新たな感染者や疑い症例は報告されていないと明らかにした。

それによると、10月5日時点で、南部・中央カサイ州で計64人が感染、うち43人が死亡したという。

WHOは声明で、「10月5日現在で、新たな症例報告がない状態が10日間継続しており、対象地域における感染の抑制が示唆されている」と述べた。

WHOは9月14日からこの地域でエボラワクチンの接種を開始。数千人の医療従事者と濃厚接触者が接種したと報告している。

保健当局は先月初め、アンゴラに近い中央カサイ州でエボラ患者を確認したと報告した。この地域でエボラが確認されたのは18年ぶりであった。

中央カサイ州は道路網がほとんど整備されておらず、首都キンシャサから1000キロ以上離れている。ワクチンの輸送はヘリで行われた。

エボラ出血熱はエボラウイルスによって引き起こされる重篤なウイルス性疾患である。主に西アフリカや中部アフリカで発生が報告されており、ヒトからヒトへの感染は、感染者の血液や体液、分泌物との直接接触によって生じる。潜伏期間は2日から21日程度で、発症初期には高熱、頭痛、筋肉痛、倦怠感などの全身症状が現れる。

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