▽トランプ氏は先週、南アに対する援助を凍結する大統領令に署名した。
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南アフリカ・プレトリアの在米国大使館前で15日、トランプ(Donald Trump)米大統領を支持するサポーターが集まり、南ア政府に抗議した。
数百人のデモ参加者は「トランプ大統領に感謝」「トランプ大統領大好き」などと書かれたプラカードを掲げ、ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領が先月署名した土地収用法を「人種差別政策」と非難した。
またデモ隊はラマポーザ政権を「差別主義者ども」と呼び、トランプ氏に支援を求めた。
トランプ氏は先週、南アに対する援助を凍結する大統領令に署名した。
大統領令は土地収用法に言及。それを「市民の権利を無視するもの」と非難し、少数派の土地を没収するものとしている。
南ア出身で米政府効率化省(DOGE)を率いるマスク(Elon Musk)氏もラマポーザ政権が白人を不当に扱い、「人種差別的な法律を公布した」と繰り返し主張してきた。
土地収用法は公共事業など、公益性の高い事業のために土地の所有者から土地を収用することを認めるもので、話し合いで合意が得られた場合には任意の売買契約を締結する。しかし、補償金額などの条件面で折り合いがつかず、事業の進行が滞る場合には土地の収用を可能とする。
大統領令は「政府主導の人種差別の被害者であるアフリカーナー(17世紀に南ア・ケープ植民地に入植したオランダ系白人)の再定住を促進する」としている。
南ア政府は収用法が人種差別と結びついていることを否定。同国と法律をめぐるトランプ氏の主張は誤報と歪曲に満ちていると非難した。
トランプ氏はアフリカーカーに米国での難民資格を与える計画も発表している。
プレトリアのデモに参加した男性はAP通信の取材に対し、「ラマポーザは今すぐ辞任し、トランプ大統領に謝罪すべきだ」と語った。
また男性は南アを米国の「海外領」にすべきと主張。「黒人によるアパルトヘイト政策をぶっ潰す」と述べた。