◎ニジェールは西アフリカにおける過激派との戦いを率い、西側諸国が最も信頼する国のひとつであった。
西アフリカ・ニジェール軍政が17日、米国との軍事協定を打ち切ると発表した。
米軍はニジェール北部に数百人の部隊を駐留させ、サヘル地域で猛威を振るう国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)の関連組織を取り締まっている。
駐ニジェール大使は今週、米アフリカ軍の司令官を伴い、軍政高官と会談するために首都ニアメを訪問した。
国務省は17日、X(旧ツイッター)に声明を投稿。「ニジェール当局と連絡を取り合っている」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
軍政が交渉に応じる余地があるかどうかは不明である。
ニジェールは西アフリカにおける過激派との戦いを率い、西側諸国が最も信頼する国のひとつであった。
米国とフランスは最近までこの地域に2500人以上の兵士を駐留させ、軍事支援と訓練に数十億ドルを投じてきた。
しかし、昨年7月の軍事クーデターで様相が一変。バズム(Mohamed Bazoum)大統領の拘束から数カ月後、軍政は仏軍に撤退を要請した。
AP通信によると、ニジェールに駐留する米兵は昨年12月時点で約650人。ドローンなどを使ってサヘル地域の監視・警戒任務に当たっている。
米兵はニジェール軍の地上作戦に同行することもある。しかし、2017年の共同作戦で死者が出て以来、そのような地上作戦は縮小傾向にある。