米国、ナイジェリアに200人の部隊派遣へ、訓練や情報収集支援
米アフリカ軍(U.S. Africa Command)は具体的な任務範囲や訓練内容の詳細については明らかにしていないが、ナイジェリア軍の戦術能力やインテリジェンス活用の質を向上させる支援が中心になるとみられている。
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米国がナイジェリアに対し、イスラム過激派との戦いを支援するために約200人の軍部隊を派遣する計画を進めている。地元メディアが10日に報じた。派遣部隊はナイジェリア軍の訓練を主な任務とし、過激派勢力への対処能力向上を図る。
この動きはトランプ(nald Trump)大統領が昨年12月にイスラム国(ISIS)系組織を標的とする空爆を命じたことに続くものであり、米国の地域における軍事関与を一段と強めるものである。既に少数の米軍部隊がナイジェリアで活動し、今回の200人はそれら兵力を補完する形となる。
米アフリカ軍(U.S. Africa Command)は具体的な任務範囲や訓練内容の詳細については明らかにしていないが、ナイジェリア軍の戦術能力やインテリジェンス活用の質を向上させる支援が中心になるとみられている。また、米軍による訓練はナイジェリアが直面する複数の武装勢力への対応策を強化する一環と位置付けられている。
ナイジェリアはアフリカで最大の人口を有し、北部でイスラム教徒主体の地域を抱えるなど宗教・民族的に多様な国である。西アフリカ最大の過激派ボコ・ハラムやイスラム国西アフリカ州(ISWAP)といった過激派は長年にわたり同国北東部を中心に攻撃を続け、国軍や民間人を標的とする暴力を繰り返してきた。これらの過激派は軍事輸送や治安部隊への攻撃、誘拐や虐殺など多面的な脅威をもたらしており、ナイジェリア国内で深刻な人道・安全保障問題を引き起こしている。
米側はナイジェリア政府がこれらの武装勢力に対処する能力を強化するための支援が必要だと判断し、今回の訓練派遣はその一環とされる。トランプ政権はこれまでナイジェリアに対し、特にキリスト教徒の保護に関して十分な措置を取っていないとの批判を展開してきたが、ナイジェリア政府側は過激派が宗教に関係なく民間人を標的にしていると反論している。
米軍は昨年末以降、ガーナを拠点にナイジェリア上空での監視飛行を実施し、地域の治安情勢を把握するためのインテリジェンス収集も強化しているという。ナイジェリア側はこうした協力関係を歓迎しているものの、主権に配慮した形での支援継続を求める意向を示している。
ナイジェリア国内ではイスラム過激派に加え、盗賊集団や地方の武装勢力による誘拐・犯罪事件も頻発しており、安定化への道のりは依然として険しい。米国が派遣する兵力が地域の治安改善にどの程度寄与できるかは、今後の訓練実施と現地情勢の推移が大きな鍵を握るとみられる。
