◎民族間の対立や土地などの資源をめぐる紛争による暴力はここ数カ月、特に石油資源が豊富な係争地アビエイで急増している。
国連南スーダン派遣団(UNMISS)は18日、同国で暴力の被害を受けた市民の数が23年第4四半期(10~12月)で35%急増したと報告した。
それによると、民族間紛争などに関連する暴力事件が233件確認され、406人が死亡、293人が負傷、100人が拉致され、子供を含む少なくとも63人が性的暴力を受けたという。
被害者の数は第3四半期から35%増加した。
南スーダンは2011年にスーダンから独立。それから2年後、キール(Salva Kiir)大統領に忠実な組織がマシャール(Riek Machar)副大統領の組織に攻撃を仕掛け、内戦状態に陥った。
内戦は2018年の和平合意で終結。犠牲者は数十万人と推定されている。
同国は今年後半に総選挙を実施する予定だ。
民族間の対立や土地などの資源をめぐる紛争による暴力はここ数カ月、特に石油資源が豊富な係争地アビエイで急増している。
UNMISSは声明で、「暴力を防ぎ、平和を築くための努力をさらに推進する必要がある」と強調した。
UNMISSは過去1年間で少なくとも1万回のPKO活動を実施したと報告している。
南スーダンは世界で最も気候変動の影響を受けやすい国のひとつであり、数百万人が干ばつや洪水に悩まされている。
中央政府は先週末、猛烈は熱波が2週間程度続くと予想されていることを受け、18日からすべての学校を閉鎖すると発表した。