国連安保理、「西サハラ」のモロッコ自治案採決へ
西サハラの領土のおよそ8割はモロッコの支配下にあり、残りはアルジェリア政府の支援を受ける武装組織「ポリサリオ戦線」が統治している。
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国連安全保障理事会は30日、アフリカ北部・モロッコ王国が係争地「西サハラ(サハラ・アラブ民主共和国)」に自治権を付与するという計画を支持する決議案を採決する予定だ。
西サハラの領土のおよそ8割はモロッコの支配下にあり、残りはアルジェリア政府の支援を受ける武装組織「ポリサリオ戦線」が統治している。
モロッコはポリサリオ戦線をテロ組織に指定しているが、アルジェリアを含むアフリカ連合(AU)の主要国は西サハラの独立を認めている。
この係争地をめぐる対立が解決する目途は立っていない。国連西サハラ住民投票監視団(MINURSO)が境界線を監視している。
2007年にモロッコが国連に提示した自治案では、西サハラ住民主導の立法・行政・司法機関を設置する一方、防衛・外交・宗教はモロッコが管理・統制する。
ポリサリオ戦線は独立の是非を問う住民投票の実施を求めている。
この決議案は米国が提出し、モロッコの案を支持する内容となっている。
また安保理はMINURSOの任務を1年間延長する決議案も採決する予定だ。
MINURSOの任務は10月31日で満了する。
トランプ(Donald Trump)米大統領は8月、モロッコの案を支持すると表明した。常任理事国のフランスとイギリスもこれを支持している。
