国連WFP、ソマリアへの食糧支援削減「深刻な資金不足」
国連によると、ソマリアでは460万人が危機レベルの飢餓に直面し、今年中に180万人の子どもが急性栄養失調に陥ると予測されている。
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国連世界食糧計画(WFP)は3日、気候変動の影響で深刻な飢餓に直面するソマリアへの食料支援を75万人分削減すると発表した。
WFPは声明で、「深刻な資金不足」を理由に、食料支援を受ける人数が8月の110万人から11月には35万人に減少すると明らかにした。
またWFPは「飢餓のレベルが危険なほど上昇している中、WFPの対応能力は日々低下している」と指摘。「緊急支援がなければ、すでに限界まで追い詰められている家族が、最も必要とする時に食料を得られないことになる」と述べた。
国連によると、ソマリアでは460万人が危機レベルの飢餓に直面し、今年中に180万人の子どもが急性栄養失調に陥ると予測されている。このうち42万1000人の子どもが深刻な栄養失調状態にあり、WFPが支援できたのは約18万人にとどまっている。
WFPは75万人への支援を維持するためには9800万ドルの緊急支援が必要と述べている。
ソマリアは干ばつや洪水といった気候変動の影響だけでなく、数十年にわたり国家を不安定化させてきた紛争や治安悪化にも直面している。
政府とイスラム過激派組織アルシャバーブは戦争状態にある。
アルシャバーブは国際テロ組織アルカイダとつながりのある過激派のひとつで、2007年以来、ソマリア南部と中部の大部分を支配し、首都モガディシオ近郊まで支配地域を拡大している。