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ウガンダ大統領選、国連が野党弾圧に深刻な懸念表明、1月15日投開票

報告書は、1月15日に実施される選挙の政治環境について詳細に分析し、国家当局が政治活動の制限や弾圧的措置を強めていると指摘した。
2026年1月7日/ウガンダ、首都カンパラの選挙管理委員会事務所(AP通信)

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は9日、来週予定されているウガンダの大統領選挙が野党や人権擁護者、報道関係者、異論を唱える市民に対する広範な抑圧と威圧を伴うものになるとの懸念を表明した。報告書は、1月15日に実施される選挙の政治環境について詳細に分析し、国家当局が政治活動の制限や弾圧的措置を強めていると指摘した。

それによると、当局はいわゆる「ロー・フェア(法を利用した戦術)」や軍事関連の法律を用いて、野党政治家やジャーナリストの活動を抑制しているという。この報告書は、治安部隊が平和的な集会を解散させるために実弾を使用したことや、反対派を拘束するために地元で「ドローン」と呼ばれる無識別のバンが使用された事例を挙げ、人権侵害の深刻さを訴えた。

報告書の中で、ターク(Volker Turk)高等弁務官は当局に対し、すべての国民が選挙に安全かつ完全に参加できるよう確保することを求めるとともに、平和的な抗議を抑える際に不要かつ過度な力の行使を慎むよう強く要請した。

中央政府はこの人権報告書の指摘についてコメントを出していない。報告書は複数の著名な反対派人物の拘束についても言及している。元反政府勢力の指導者で大統領選立候補者の1人は反逆罪で起訴され、また市民運動のリーダーとされる男性は登録有権者名簿への不正アクセスの疑いで勾留されている。両者は首都カンパラの刑務所に収監されているという。

男性は昨年末に逮捕される前、地元テレビ番組に頻繁に出演し、SNSで意見を発信していた。裁判所は1月21日までの勾留延長を命じ、これは選挙前に批判的立場の活動を封じる意図的な措置であるとの批判も出ている。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは男性の逮捕を「政府による異論封殺の姿勢の表れ」と非難した。

ムセベニ(Yoweri Museveni、81歳)大統領は1986年に権力を掌握して以来、長期政権を維持し、7期目の当選を目指す選挙となる。ムセベニ政権下では憲法から任期制限や年齢制限が撤廃され、野党勢力の締め出しや治安部隊による介入が常態化してきたとの批判が国内外から出ている。

主要な対立候補として知られる野党党首ボビ・ワイン(Bobi Wine、本名:ロバート・キャグラニ)氏は、軍による選挙運動への妨害や支持者への暴力を繰り返し受けていると訴えており、選挙の公平性や安全性について深刻な疑問が投げかけられている。ウガンダは独立以来、平和的な政権交代を経験しておらず、今回の選挙も国際社会の注目を集めている。

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