◎アフリカ大陸の54カ国のうちウガンダを含む30カ国が同性愛を犯罪としている。
ウガンダ、LGBTQプライドパレード(Getty Images)

ウガンダ国会は2日、保守派が提出した同性愛を厳しく取り締まる反LGBTQ法案を賛成多数で可決した。

国会は3月にこの法案を可決したものの、ムセベニ(Yoweri Museveni)大統領の反対を受け、見直しを行っていた。

その結果、LGBTQ+(性的少数者)を犯罪者と見なす条項などが削除されたようだ。

アフリカ大陸の54カ国のうちウガンダを含む30カ国が同性愛を犯罪としている。

法案は未成年者やその他の弱者に対する同性愛行為(オーラルセックス含む)、HIVに感染した個人による同性愛行為に最高で死刑を適用する。

また同性愛行為には至らない行為で有罪となった場合は懲役14年以下を言い渡される可能性がある。

法案の見直しにより、LGBTQであることを認めた個人を犯罪者とする条項は削除されたが、LGBTQの人々の権利を擁護または促進した場合は懲役20年以下を言い渡される可能性がある。

ムセベニ氏は法案に署名するとみられる。国会は法案の条項を数カ所削除・修正したとされるが、詳細は明らかにしていない。

国際社会はムセベニ氏に拒否権を行使するよう呼びかけている。

米国は法案が成立した場合、「経済的な影響を受けることになる」と警告した。

国連は3月に承認された法案を「ひどい人権侵害」と評し、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは「とんでもない強権・弾圧」と断じた。

ウガンダの反ゲイ感情はこの数週間、寄宿学校でソドミー疑惑が報道されたり、学生が教師から虐待を受けた事件を受け、急速に高まった。

ウガンダは1950年に制定された植民地時代の刑法により、同性の性行為を禁じている。この刑法は「自然の摂理に反する行為」を犯罪とみなしている。

しかし、2014年に施行されたより厳しい反ゲイ法は国際的な批判にさらされた後、最高裁で違憲と裁定された。この法律は一部の同性愛行為に死刑を規定していた。

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